ポップカルチャーマーケティング

企業が音楽・アニメ・YouTuberなどのコンテンツを活用する #ポップカルチャーマーケティング 。コンテンツのファンの文化・文脈を理解したプロモーションで目的や課題解決を達成することを考えていたりします。

JR SKISKI × フィッシャーズ「英語禁止スノボーがおもしろすぎて全然滑れない件www」

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JR SKISKIが、人気YouTuberであるフィッシャーズにタイアップ。2018年の国内最多再生回数を記録したフィッシャーズの人気企画「英語禁止〇〇」のスノーボード版を公開しています。

ガーラ湯沢を舞台に、英語禁止ゲームをしながらスノーボードを楽しむメンバーの様子が繰り広げられています。

シンプルに「そうだ、スノボ行きたいな」と思ってもらうことが目的の内容かと思いますが、220万回再生という圧倒的なリーチはさすがです。人気企画のフォーマットを採用できたことも大きいのかなと思います。

Honda × SIRUP「VEZEL TOURING」

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HondaがヴェゼルのCMソングにSIRUPの「Do Well」を起用しました。

 

Hondaのヴェゼルといえば、記憶に新しいのが2016年、まだヒット前だったSuchmos「STAY TUNE」のCM起用です。このタイアップをきっかけにSuchmosは一気にスターダムへ駆け上がったといわれています。

SIRUP(シラップ)は2017年に「SIRUP EP」をリリース。今回起用された「Do Well」は2018年にリリースした「SIRUP EP2」の収録曲です。

耳の早いリスナーやメディアの間ではこの2年間で存在感を表していたものの、まだまだマスに届く認知度とは言い難い段階です。おそらくこのタイミングでSIRUPの起用はSuchmosで成功したブランディングを貫いていきたいという意思があるのは明らかでしょう。

事実、今回の起用は「SIRUPを知っているリスナー」からは好評価を得ており、SNSやYouTubeのコメント欄からその様子がうかがえます。

 

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Suchmosという前例ができてしまっているため、SIRUPにとっての同規模のインパクトが起きるかはまだわかりませんが、Hondaのブランディングを貫く意志が見て取れるプロモーションです。

SoftBank Music Project × クリープハイプ「ニガツノナミダ」

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ソフトバンクが、「SoftBank Music Project」のCM第2弾の楽曲にクリープハイプを抜擢。

公開されたフルMVは10万再生を突破。クリープハイプの新曲が起用されたCMにファンが大きな注目を集めたことがツイート数からもわかります。

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ところがこの楽曲、歌詞の内容は明確にCMソングであり、公開されているのはレーベルチャンネルではなくソフトバンクのチャンネルです。

それなのにこのクオリティ・反響を見ていると、「タイアップCMソング」と「アーティスト作品」の境目を無くしたコラボレーションの在り方が確立されていっていることを感じます。

東洋水産QTTA × GEMS COMPANY「バレンタインイブ」

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東洋水産のQTTAが、バーチャルYouTuberグループの「GEMS COMPANY」とコラボレーション動画を公開。

7人のメンバーがそれぞれオリジナルソング「バレンタインイブ」を歌唱する動画を、凸型に並べたスマホで再生すると一つのアニメーションとして楽しむことができるという試み。

各VTuberにそれぞれ味の担当を割り振ることで、早速ファンからは推しの味の購入報告がSNSで行われています。

コラボすることでコアファンへの認知拡大&購買促進となり、さらに斬新な「組み合わせ動画」を切り口にすることでマスに向けてのPRにつながっています。

経済産業省×GLAY「元気です、北海道」

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経済産業省の北海道の観光支援プロジェクト「元気です、北海道」が、アンバサダーにGLAYを起用して展開されています。

コンセプトは「北海道の“イマ”の魅力を伝える」。SNSでは #北海道のここがえーぞ で訪れた場所について発信する企画"ツイート旅"を開催。Jetstarのツアーパッケージもついています。

この企画、実際に訪れないといけないハードルの高さがあるので、瞬発的なバズというよりもジワジワと続ける中長期企画になると思うのですが、それでも発表時に #北海道のここがえーぞ700ツイートが産まれる(おそらく地元の方)のは、アンバサダーとしてGLAYがしっかり地元に根付いていることも影響しているのだと思います。

 

かっぱ寿司×YouTube「YouTuber取材応援企画」

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かっぱ寿司が、YouTuber・Vutuerの取材(動画撮影)を対象に、食べ放題などのサービスを無償にする「YouTuber取材応援企画」を実施。

主な条件は、チャンネル登録者数10万人以上と、都内店舗であること。企業がYouTuber / Vtuberをキャスティングして企画を行うことはあれど、“著名者の企画なら無償提供"というのをオープンに募るのはとても珍しい事例です。

早速、関連メディアでも取り上げられているので、今後は「かっぱ寿司」企画が生まれてくるのではないでしょうか。

これをきっかけに、「かっぱ寿司」がYouTuber界隈でメジャーになるのか?しばらく楽しみにみていきたいと思います。

日清カップヌードル×新テニスの王子様

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日清食品「カップラーメン」が、人気テニス漫画『新テニスの王子様』とコラボした新CM。CM内では、錦織選手・大阪選手がテニスの王子様の許斐先生デザインで登場します。

大阪選手の肌の色を巡った炎上で削除されてしまったこの動画。ちょうど大阪選手の有償など、タイミング的にバッチリなコラボだっただけに悔やまれます。

皮肉にも、CM公開時の1/11よりも炎上時の方が話題となる結果となってしまいました。

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個人的には、プロモーション意図を問うような炎上は発信側がブレてさえいなければ問題にするまでもないと思っているのですが、今回のようにプロモーション意図とは別軸のポイントがフォーカスされる問題は非常に難しいですね。